タイラーメン(クイッティアオ)を注文しよう!麺・スープの解説と注文方法

タイのくらし

タイで最もポピュラーな食べ物のひとつ「クイッティアオ」。

私も週に2、3日はお昼にクイッティアオを食べているのではないかと思います。

フードコートや屋台街でクイッティアオのお店が無い所は無いと言っても過言ではない程、タイ人に愛される国民食のひとつです。

しかしそんなクイッティアオも、初めて注文する時は少々難易度が高めではないでしょうか。

今回はみんな大好きクイッティアオについて、色々まとめてみようと思います。

 

クイッティアオとは?

「クイッティアオ」とはタイスタイルのラーメンの事を指します。

タイの屋台メシの代表格で、フードコートや屋台街、道端やガソリンスタンドにまで多くのクイッティアオ屋台がタイには存在します。

辛くないスープの種類も色々とあるため、日本人でも比較的挑戦しやすいタイ料理です。

日本にはラーメン文化があるので、そういう意味でもクイッティアオは日本人に馴染みやすい料理なのではないかと思います。

 

クイッティアオの麺の種類

麺の事はタイ語で「セン」と言います。

日本のラーメン屋さんには無い文化ですが、タイのクイッティアオ屋台では基本的に麺の種類が選べます。

ニッチなものまで取り上げると本当に色々な種類があるクイッティアオの麺ですが、街の色々なところにある一般的なクイッティアオ屋台で取り上げられている麺は概ね以下の6種類です。

  • センミー
  • センレック
  • センヤイ
  • ウンセン
  • バミー
  • ママー

他にもクイジャップとかセンプラー(かまぼこみたいな麺)とか色々あるのですが、無いお店の方が多いと思うので、割愛しますね。

それでは以下でそれぞれの麺について解説していきましょう。

センミー

センミーはクイッティアオの麺の中で最も細い麺です。

一見そうめんのように見えなくもないのですが、原料は米粉なので、食感や味はそうめんとは異なります。

どちらかというとビーフンに近いタイプの麺です。というかビーフン?

食感はすこし芯のある感じで、見た目に反して十分な歯ごたえがあるのが特徴です。

味が濃いめのスープとの相性が良い麺だと思います。

センレック

センレックはクイッティアオの中で最もポピュラーな麺。

太さはうどんより細く、そうめんより太い感じです。

こちらも米粉でできた麺で、センミーとは違いモチっとした食感を感じるのが特徴。

日本にあるタイ料理屋さんで出されるタイラーメンはこのセンレックを使っているところが多い為、タイラーメンと言えばこれ!というイメージを持っている方も多いかもしれません。

アッサリしたスープにも合うし、味濃いめのスープにも合うオールマイティーな麺だと思います。

センヤイ

センヤイはきしめんくらいの太さがある平たい麺です。

米粉麺特有のモッチリ感を最も感じる麺で、タイの焼きそばの一種であるパッシーイゥなどの麺としても好まれています。

しっかりと麺が絡む太さがあるので、あんかけ系のスープがおすすめかなあ。

ウンセン

ウンセンとは春雨の事を指します。

日本でもありますよね、スープ春雨!あれがクイッティアオのスープで楽しめます。

米粉の麺よりもヘルシーなので、ダイエット中やカロリーが気になる方におすすめ。

かなりアッサリした感じになるので、トムヤムなどのパンチの強いスープの方が満腹感を得られて良いんじゃないかと思います。

バミー

バミーは小麦粉が原料の麺で、いわゆる中華麺。

しかし、日本人が想像する一般的な中華麺よりも細い麺です。

米粉の独特な食感が苦手な方はこれかなと思います。

ラーメン文化で育ってきた日本人にとって受け入れやすい味と見た目なので、バミー好きな日本人は結構多いんじゃないかと思います。

あっさりしたクリアスープをバミーで注文すると、なんだか日本の中華そばのような気分も味わえるかも。

ママー

あんまり頼んでいる人を見た事がありませんが、屋台には必ずと言っていいほど置いてあるママー。

これはインスタントラーメンの麺です。

ママーというのは商品名で、コンビニでも10バーツ程度で手に入れられるタイ人に愛されるインスタントラーメン。

このママーはクイッティアオでも良いのですが、ヤムママー(ママーを使ったサラダ)や、パットママー(ママーの焼きそば)などの方が個人的には美味しいと思っています。

おすすめの麺はどれ?

おすすめの麺は好みじゃないかなと思いますが、初めてのクイッティアオならセンレックをおすすめしたいです。

どんなスープにも合うし、米粉麺の良さも感じられる上にクセが無いのがポイント。

あとはやっぱりバミーかな。

個人的にはバミーが一番好きなのですが、次点にセンレック、センミーと続きます。

 

クイッティアオのスープの種類

麺がわかったら次はスープです。

スープも様々な種類があり、地方によって味付けや具材が結構変わります。

ここでは麺と同様にポピュラーなスープをご紹介します。

  • ナムサイ
  • トムヤム
  • ナムトック
  • イェンタフォー
  • ヘーン

他のは名前がわからないのですが、クイッティアオガイで使われるスパイスの効いた茶色いクリアスープや、香港ヌードル風のクリアスープなどがあります。
それではそれぞれのスープについて解説していきましょう。

ナムサイ

ナムサイは割とどこにでもある一般的なスープ。

豚骨などで出汁を取っているお店が多いようです。

色はクリアで、見た目も味もクセが無いので、初めて食べる方でも比較的受け入れやすいでしょう。

二日酔いとか、飲んだ後のシメにも持って来いのアッサリ味です。

トムヤム

トムヤムはハーブや唐辛子などがたくさん入った酸っぱ辛いスープです。

トムヤムクンのペーストをだし汁で溶かしているのですが、お店によってかなり味付けや具材が異なります。

ナッツやハーブ類がたくさん入っているものは結構トムヤム感が強いです。

トムヤムスープをココナッツミルクで割っているスープもあり、酸っぱ辛にマイルドが加わり、これもまた美味!

タイらしさを存分に味わうならトムヤム一択ですね。

ナムトック

ナムトックは豚の血が入ったスープです。

なんだか恐ろしい感じがしますが、実際には血生臭さは特に感じられません。

八角がとても効いている場合があり、日本人だと好きな人と嫌いな人でパックリ別れるスープじゃないかなと思います。

コクがあって辛さも控えめなので、個人には大好きです。

イェンタフォー

ピンク色をした不思議なスープ、イェンタフォーも根強い人気のあるスープ。

豆腐を紅麹で発酵させた紅腐乳をナムサイのスープで割ったものです。

私はそんなによく食べないのですが、日本人でも好きな人はめっちゃ好きだったりします。

発酵食品を使っているから臭いのでは?とか、ピンク色だから辛いのでは?などと勘違いされがちですが、辛さは比較的マイルドで、匂いもつよくありません。

甘酸っぱ辛いような味で、見た目に反して意外と食べやすいのが特徴です。

ヘーン

ヘーンとは、汁なしという意味です。

お店にもよりますが、スープを別盛りで提供してくれる場合が多いように感じます。

上記で紹介したスープのすべての種類が汁なしに出来る訳ではなく、汁なしを注文できるのはナムサイ、トムヤム、イェンタフォーあたりじゃないかなあ。

日本の混ぜそばみたいな感じで、調味料を自分好みに色々入れて食べるのが良いでしょう。

(トムヤムやイェンタフォーのヘーンは麺にトムヤムペーストやイェンタフォーの原液(?)を絡めて提供されます。)

 

クイッティアオを注文してみよう!

麺とスープがわかったところで、注文方法について解説していきます。

基本の注文

クイッティアオ屋さんで「クイッティアオひとつ」と言っても注文は通りません。

注文時は「麺の種類」+「スープの種類」+「具材」の順にお店の方へ伝えます。

例えば細麺のトムヤムスープで具材が豚なら「センミートムヤムムー」です。

置いてある具材はお店によって異なりますので、おまかせで良いなら麺の種類とスープの種類だけ言えば大丈夫ですよ。

具材の追加は「サイ○○」

私の場合、具材は基本お任せなのですが、水餃子がある場合は絶対に入れて欲しいので注文の後に「サイギョ」という言葉を付け加えます。

「サイ」は入れる、「ギョ」は餃子です。

何か入れて欲しくないものがある場合は否定形の「マイ」をつけ「マイサイ○○」と言えばOKです。

例えばパクチー抜きなら「マイサイパクチー」となります。

なんかタイ語の勉強みたいになりますが、この「サイ/マイサイ○○」は他の料理の注文でも結構使えるので覚えておいて損はないでしょう。

具材のタイ語名がわからない場合は、具材を指さして「サイアンニー」で大丈夫です。

その他の注文

その他にクイッティアオ注文時に使えるフレーズは下記の通り。

  • 大盛:ピセーッ
  • 麺少なめ:センノーイ
  • 麺追加:パームセン
  • 辛さ無し:マイペッ

料理を受け取ったら味を調整

上手く注文ができ、料理を受け取りましたか?

最後に忘れてはならないのが味の調整です。

タイの人々はお店の人が作るクイッティアオを素直に食べず、唐辛子や砂糖などを入れて自分好みに味付けをしてから食べます。

正直、そのまま食べても十分美味しいのですが、タイ人的には辛さと甘さが物足りないようです。

思いっきり唐辛子と砂糖を追加している人の姿をよく目にします。

個人的にはトムヤムスープにお酢を入れるのが好きですが、その他のスープだとあまりやらないかなあ。

 

 

まとめ

昼食に毎週2、3回は食べるクイッティアオですが、改めてこうやってまとめると幾通りもの食べ方を楽しむことが出来る料理ですね!

記事を書きながら、初めてタイ旅行をした時の事を思い出していました。

当時は日本のタイ料理屋でアルバイトをしていて、そのお店のクイッティアオはセンレックしかなかったので、私の中のクイッティアオのイメージはセンレックしかなかったんですよね。

そんな中、初めて本場タイの屋台でクイッティアオを注文する時に「クイッティアオ1つくださーい」と言うと屋台の人がタイ語で色々質問してきて、それが全く分からなくて苦肉の策で近くの人のお皿を指さして「あれと同じやつプリーズ!」みたいな会話をしていたなあ、と。

今思うと、麺やスープ、具材の事などを聞いてくれていたんだろうなあ…。笑