タイへの移住が決まったら、最初の難関は部屋探しではないでしょうか。駐在で来られる方は、会社からの補助が出たり現地法人側の手厚いサポートがあるため、赴任前にはある程度候補が絞られて、スムーズに転居できるよう手続きが行われるかと思います。
しかし、我々現地採用にそこまでの対応をしてくれる企業は少なく、部屋探しは自力で行わなければならない場合がほとんどです。
言葉も地理もわからない土地でのお部屋探しは自力でやるととっても大変なのですが、そもそも日本の部屋探しとの違いを把握していなければいざお部屋探しとなってもチンプンカンプンです。
そこで今回はタイのお部屋探しについて、まずは日本との違いや仕組みなどについて詳しくご紹介していきたいと思います。
タイの賃貸物件のしくみとは
タイで部屋を借りる場合、そもそも日本との仕組みの違いに戸惑う事も多いかもしれません。まずは大まかに仕組みをご説明します。
お部屋の種類について
タイで部屋を借りる場合、以下の2つのタイプのどちらかに住む場合が多いです。
1.コンドミニアム
2.アパート
他にもメイドサービスが付いている「サービスアパート」というのもありますが、今回は除外します。
これら2つのタイプの違いは概ね以下の通りです。
1.コンドミニアム
コンドミニアム(マンション)の場合は一室ごとに異なるオーナーがいて、そのオーナーが所有する物件を直接契約する事になります。部屋ごとにオーナーが違うので、同じ間取りでも内装や備え付けの家具、一か月あたりの家賃が異なる事が特徴です。
住みたいコンドミニアムが見つかったなら、同じコンドミニアム内で複数の部屋を内見させてもらい、価格交渉の材料に使うのも一つの方法です。
オーナーさんとの交渉次第でとってもお得に物件を借りられたり、家電をサービスしてもらえる可能性がある事がメリットですが、複数の物件を見たい場合は各オーナーさんにそれぞれアポを取らなければいけない事やトラブルの発生時にいちいちオーナーさんに連絡して対応を仰がなければいけないのが少し面倒かもしれません。
2.アパート
アパートの場合は一棟に対して1人のオーナーがいて、全てのお部屋を一括して管理している物件です。こちらの方が日本の賃貸スタイルに似ているかもしれません。
一括管理の為同じ広さ・間取りであれば同じ家賃設定になっている場合が多いです。
一括管理でコストが削減できるのかどうなのかは定かではありませんが、コンドミニアムに比べて家賃が安い場合が多いですが、電気代や水道代がコンドミニアムに比べて高く請求されているケースをよく見聞きします。
しかし家賃・光熱費関係・場合によってはインターネット代まですべてアパートの管理人室で支払うことが出来るのが簡単で楽。何かトラブルが起きた時の対応も全部管理人室で対応可能です。
デメリットを挙げるなら、コンドミニアムに比べて選択肢が少ない事や、場合によっては英語も通じない可能性がある事です。
契約時に必要な書類や手続きについて
タイの賃貸契約において必要なものはパスポートコピーと本人のサインのみ。日本の賃貸契約で必要な所得証明や保証人などは不要で、外国人であっても比較的簡単に契約を無ずぶ事ができます。仲介する不動産会社や部屋のオーナーの要求でワークパーミット(労働許可証)の提出も求められる場合もありますが、稀なケースと言えるでしょう。
タイの賃貸物件の特徴
タイの賃貸物件は、日本のそれとは異なる特徴があります。私も初めて部屋探しをしたときは事前に色々と情報を収集しましたが、驚きの連続でした。
以下は私が思う日本にはないタイの賃貸物件の特徴です。
家具家電付きがデフォルト
タイの賃貸物件では、家具・家電付きのお部屋が一般的です。基本的にどの物件にも備え付けられているのはベッド・冷蔵庫・電子レンジ・ソファ・テレビあたりでしょうか。洗濯機は部屋によりますが、コインランドリーが付いている物件がほとんどですので、部屋になくてもそこまで困らないかもしれません。
コンロの有無は要チェック
外食文化が盛んなタイでは、キッチンの無い家が多く、流し台やキッチン的なスペースがあってもコンロが付いていない場合もよくあります。
特に外国人をターゲットにしていない安めの物件だとキッチンが無い確率があがります。
また、ガスコンロが付いている場合も非常に珍しく、備え付けのものはIHが一般的です。築年数がかなり経過している物件だとIHよりもガスコンロを採用している所も結構あるみたいですが、築浅物件でガスコンロは無いに等しいのではないかと思います。知らんけど。
ファシリティが充実している
ローカル物件の場合を除けば、プールやフィットネスジムが付いているコンドミニアムが一般的です。その他にもコンドミニアム内にミニマートやカフェ、食堂などが付いている場合も多く、ファシリティの充実度もお部屋の決め手の一つになるのではないかと思います。
私が以前住んでいたコンドミニアムも、家賃9,000バーツ(31,500円)の安い部屋でしたが、プール・ジム付き、ミニマートと何故か韓国料理屋が入居しており、駅からは少し遠かったけれど引きこもりには快適な空間でした。
ちなみに今住んでいる家ももちろんプール・ジム付きで、1階には日系のスーパーである「マックスバリュ」があるので最高です。
入居時の初期費用は?
タイで物件を借りた場合、入居時に家賃とは別にデポジットを支払います。これは保証金のようなもので、退去時に部屋の清掃代や修繕費などでかかった金額が差し引かれて戻ってきます。
デポジットの金額は概ね家賃2か月分が相場ですので、初期費用は家賃3か月分という事になりますね。
仮に20,000バーツの部屋を契約した場合は、入居時に60,000バーツをオーナーさんへ支払うのが一般的という事になります。
その他に特にかからない上に、家具家電付きの為引っ越しも自力で出来ます。(引っ越し業者ももちろんあります。)
したがって、日本よりも安い費用で気軽に引っ越しが出来るもタイの特徴の一つかもしれません。
まとめ
今回はタイでのお部屋探しのファーストステップとして、日本との違いや仕組みなどをご紹介しました。
私自身、初めてタイに住む際に知り合いなし、土地勘なし、知識なしの状態で手探りで部屋探しをして、雨季の豪雨の中部屋が全然決まらず泣きそうになった苦い思い出があります。
そんな背景がある為、現地採用のお部屋探しについては何回かに分けて色々なテーマで書いています。
以下は現地採用向けの安いお部屋を取り扱っていて、なおかつ日本語対応が可能な不動産屋さんの記事です。
併せて参考にして頂けると嬉しいです!