一時帰国中は日本から居住国へ持って帰る物をたくさん買いますよね。
この時ばかりは爆買いする外国人旅行客の気持ちが非常によくわかります。
一時帰国時のお買い物はお店や購入金額によって免税対象になるのをご存じでしょうか。
今回は爆買いするなら知らなきゃ損な免税手続きの方法についてご紹介します。
※2023年4月より対象者など、一部の内容が変更されました。
免税(TAX FREE)とは?
免税とは、その言葉の通り「税が免除される」という事です。
免税の許可を受けた店舗で、色々な条件を満たした方を対象に、あらゆる税が免除になります。
よく知られるのは空港内の免税店ですが、あちらは消費税だけでなくあらゆる税(酒税やたばこ税など)も免除になるため、一般の市場に出回る価格より安い価格でお買い物ができるのです。
日本国内の免税対象店で買い物をした場合に手続きをすれば消費税が無税になります。
【2023年4月更新】日本国内での買い物で免税手続きができる人とは
免税対象者や対象物に関しては、観光庁のHPに詳細がまとめられているので、そちらを確認するのが手っ取り早いと思います。
日本のお買い物で免税を受けられる対象者は「非居住者」とされていて、この非居住者は外国人だけでなく、海外に在住している日本人も対象に入ります。
【2023年3月までの対象者】
以前の非居住者の定義は下記の表の左側なのですが、2023年4月からはこの非居住者の定義が一部変更になりました。
【2024年4月からの対象者】
今回の変更で、以下のように変わっています。
これまでは、2年以上外国に住むつもりの方や仕事目的で出国した方とその配偶者は、外国に住んでいる期間を問わず、「非居住者」とみなされていました。
しかし、今回の変更で、外国に住んでいる期間が2年未満の方は、非居住者の定義から外されてしまったようです。
要するに、駐在、帯同者、留学や現地就職など、外国に住んでいる理由や目的は問わず、とにかく日本以外の国に2年以上住んでいる事が絶対的な条件になるようです。
また、何らかの理由で日本への一時帰国の期間が6か月以上になってしまっている方は、滞在国に帰る場合でも免税の対象者になりません。
こちらは以前と変更なしですね。
手続きに必要な書類
これまではパスポートに日本入国のスタンプが押してあれば、その他に必要な書類等はありませんでした。
しかし今回の変更で、免税手続きを受けられる人の条件として、「在留証明または戸籍附票の写しのいずれかで非居住者である事を確認できる人」というのが追加されています。
したがって、お買い物時には以下が必須アイテムになります。
- パスポート
- 在留証明または戸籍附票の写し
在留証明はタイの日本大使館で手配できます。
価格は310バーツ、日本円で1,200円程度なので別に高くはないのですが、仕事の合間を縫って大使館まで行って手続きと受け取りをする労力などを考えると、「免税で何か買う予定はないけど取りあえず在留証明持って帰るか」という軽い気持ちでは手続きしなそうだな、私は。
価格表はこちら。
【2023年4月更新】Visit Japan Webを活用した本人確認
Visit Japan Webは旅券情報などを事前に登録しておくことで入国時の手続き等をスムーズに進められるWebサービス。
こちらのサイトで免税手続きも簡素化できるようになるみたいです。
なんでもサイト内の自分の情報が書かれたQRコードを免税店側に読み取ってもらうだけで、書類の提出等なく簡単に免税手続きが行えるみたい。
ただ、以下のHPを確認すると、QRでの手続き対応はお店の判断に任せるそうなので、免税対応のお店のすべてで使えるわけではなさそうです。
こちらはまだ未体験なので、次回使ってみたら改めて更新します!
免税の対象になるもの
免税の対象になるものは通常生活の用に供される物品(一般物品、消耗品)とされています。
なるほどね!ってよーわからんわ!
一般物品と消耗品を分けて見ていきますが、まず大前提として、明らかに個人消費目的ではなく事業や販売目的で購入している場合は免税対象外となります。
また、免税の対象であるか否かという以前に居住国側が持ち込みを禁止しているもので無いかどうかもしっかり確認しておきましょうね。
ちなみにタイの持ち込み禁止物はこちら。
一般物品
一般物品とは、電化製品や洋服、カバンや靴などを指します。
一般物品で免税の手続きを受ける場合のルールは、
1人の非居住者に対して同じ店舗における1日の販売合計額が5千円以上であることです。
家電や洋服などであれば、一つのお店で5,000円以上買い物するのは容易そうですね。
そう考えたら仕事で使うスーツなんかも、免税対象のお店で買えば消費税抜きの価格で買えるんですね。ミスったな(前回日本一時帰国時にスーツ一式新調した)
消耗品
消耗品とは、食料品や化粧品などを指します。
消耗品で免税の手続きを受ける場合のルールは2点あります。
- 1人の非居住者に対して同じ店舗における1日の販売合計額が5千円以上、50万円以下の範囲内であること。
- 消費されないように指定された方法による包装がされていること。
免税対象店舗でまとめ買いをすれば、食料品や化粧品なども免税措置を受けられるので、一時帰国時は一度に同じ店舗でまとめ買いをするのが絶対お得ですよね。
尚、一般物品も消耗品も、同じ日に同じ店舗で購入したレシートは合算が出来ます。
実際に免税で購入しました|購入時の流れ
今回は一時帰国時にヨドバシカメラの梅田店でiPhoneを購入しました。
アップルストアや家電量販店は外国人旅行者の免税手続きに慣れている方も多いので、とてもスムーズに対応して頂きました。
購入時の流れ
以下は2023年4月以前に私がお店で対応して頂いた流れです。
購入する側はパスポートを提示するのみで、その他に必要な手続きは全くありません。
2023年4月以降はパスポート提出時に戸籍附票の写しか在留証明書を一緒に提出する流れになるのかなと思います。
実は免税手続きは2020年4月から電子化され、2021年9月末を持って紙での手続きは終了したらしいのです。
お店側はパスポート情報と免税での購入の情報を入力する手続きは残っていますが、工程自体はかなり簡略化されているみたい。
手続きが簡素化するとお店側にもお願いしやすくなるのでありがたいですね。
出国時の流れ
出国時の流れは以下の通りでした。
結論、何もなかった。
手続きの電子化により、パスポート情報と購入商品の情報が紐づけられているので、出国時も一般的な手続き以上の事をする必要がありませんでした。
ごく稀に購入品の提示を求められる場合があるようなのですが、私はありませんでした。
免税手続きを受ける時の注意点
ここまでである程度ご理解いただけたかと思いますので、あとは大小様々な注意点をご紹介しておきます。
日本入国時のスタンプは必ずもらう
最近は入国手続きの自動化により、スタンプなしで素早く手続き完了できるのがメリットですよね。
しかし、これが無いとパスポートを見てもいつ入国したのかが判断できず、免税手続きを受けられない可能性があります。
自動ゲートで入国した場合も、入国スタンプは必ず捺してもらいましょう
お買い物をする日は必ずパスポートと書類を携帯
免税手続きを受ける為にはパスポートと書類の提示が必須です。
Visit Japan Webで簡単に手続きもできるみたいですが、店舗によって対応が異なるので、結局携帯しておくのが無難ってことですよね。
まあそんなにかさばるものでもないので、常にバッグに入れておけば問題なし。
家電量販店などでは会計前に確認を
これは3年くらい前の私の実体験なのですが、ある家電量販店でPCを購入する際に免税手続きをお願いしたい旨を伝えたところ、特別価格での案内が出来ないし、非居住者なのでポイントも付けられない言われました。
この時は色々計算すると免税なしの方が安く購入出来たので、免税手続きはしませんでした。
上記のように、お店独自のルールを設けている場合もある為、お店によっては免税手続きが一番お得とは限りません。
購入前に店員さんへ確認するのが無難だと思います。
消耗品の梱包は出国するまで絶対開けない
消耗品の説明の際にルールのところに「消費されないように指定された方法による包装がされていること。」と書いたのですが、これめちゃくちゃ重要です。
化粧品や食品など、消耗品に値するものは、日本国内で消耗してしまうと免税対象外になってしまいます。
その為、免税で消耗品を購入した際は特別な袋で封をされるのですが、これを開けてしまったり、中身を使ってしまうと、免税対象外になってしまうので、まじで注意してください。
出国時は”原則″免税品を手荷物へ
免税品を購入していても、出国時に特別な手続きは無く、商品を見せる機会はごく稀なのですが、ごく稀にパスポートに記載の購入情報と現物を照らし合わすことがあります。
その際にサッと提出できるよう、出国時は準備しておいてくださいね。
化粧品や香水などの液体は手荷物にできないので止むを得ませんが、受託手荷物(預け荷物)を預ける際にカウンターの方に一言伝えておくようにしましょう。
まとめ
今回は一時帰国時に免税でお買い物をする方法についてまとめました。
消費税10%が免除されるということは、10%オフでお買い物をしているのと同じようなことなので、大きなお買い物をする際は絶対にチェックしておきたいですよね。
今回の変更後はまだ手続き未体験なので、何か間違っていることがあったらゴメンナサイ。その時はコメント欄かお問い合わせフォームでお知らせ頂けると助かります。